サービス公開環境利用マニュアル2026(Cloudflare Paidプラン相当)
本特典の利用に際して、必ず本マニュアルをご確認の上、申請を行ってください。
1. はじめに
都知事杯オープンデータ・ハッカソン事務局は、参加者の皆さんのチャレンジを全力で後押しするために、Cloudflare Paidプラン相当のサービス公開環境を期間限定でご用意しました。本格的なWebサービスを公開する経験がない方も、この機会にぜひ挑戦してみてください。
Workers・Pages・R2・D1などCloudflareの開発者向けサービスを活用して、ハッカソンで開発したサービスを世界中に公開・運用することができます。
重要:本特典は期間限定であり、利用には事前申請が必要です。必ず本マニュアルをお読みいただき、注意事項を遵守してご利用ください。
利用期限
- 基本期間:2026年9月末まで
- 9月末以降はPaidプラン相当の権限が停止となります(アカウント自体は継続)
- ファイナリスト進出チーム:支援期間終了まで延長(別途案内)
- 社会実装プログラム対象チーム:支援期間終了まで延長(別途案内)
2. 提供環境の概要
Cloudflareとは
Cloudflare(クラウドフレア)は、世界規模のエッジネットワーク(世界中に分散されたサーバー群)上でWebアプリケーションを高速・安全に公開できるプラットフォームです。
本ハッカソンでは、通常は月額費用がかかるPaidプラン相当の機能をチーム単位で無償提供します。
エッジネットワークとは:世界中のユーザーに近い場所にサーバーを分散配置することで、素早い応答速度を実現する仕組みです。
利用可能なサービス
以下のサービスが利用できます。初めての方は「Workers」「Pages」「R2」から始めるのがおすすめです。
- Workers—サーバーレス関数を実行。API・バックエンド処理向け
- Pages—静的サイト・フロントエンドの公開ホスティング
- R2—S3互換のオブジェクトストレージ。画像・ファイルの保存・配信向け
- D1—SQLデータベース。Workers上からSQL文でデータを管理
- KV—エッジに分散されたキーバリューストア
- Workers AI—エッジ上でAIモデルを実行。アプリへのAI機能組み込み向け
- AI Gateway—AIリクエストの管理・監視・キャッシュ。コスト管理・レート制限・ログ取得向け
- Vectorize—ベクトルデータベース。類似検索・RAG実装向け
- Images—画像の保存・変換・最適化
- Stream—動画のホスティング・配信
- Turnstile—CAPTCHA代替Bot対策
- Access—Zero Trustアクセス制御
- Analytics—アクセス解析・トラフィック分析
- Secrets Store—APIキー等のシークレット管理
上記以外の権限が必要な場合は、Slack #03_事務局への質問 にご連絡ください。内容を検討の上、追加可能な権限は付与します。
制限事項
- 動画配信にはStream、画像配信にはImagesをご利用ください(一般CDN経由での大量配信はCloudflare利用規約上制限されます)
- サービスの可用性はCloudflareの稼働状況に依存します
3. 申請手続き
申請資格
- ハッカソンの参加者であること
- 申請に使用するメールアドレスが、ハッカソン用Slackワークスペースに登録済みであること
Slackに未登録のアドレスでは申請を受け付けできません。申請前に必ずSlack登録状況をご確認ください。
申請の流れ
Step 1:Cloudflareアカウントを作成
利用したいメールアドレスで、Cloudflareの無料アカウントを作成してください。すでにアカウントをお持ちの場合はそのままご利用いただけます。
Cloudflare登録ページ: https://dash.cloudflare.com/sign-up

Step 2:Googleフォームで申請
下記申請フォームより、チームメンバー全員分のメールアドレス(Cloudflareアカウントに登録したもの)を入力して送信してください。
利用申請フォーム:https://forms.gle/hRVCyas3tfrGp1uF7
Step 3:事務局によるチーム登録
事務局にて申請内容を確認し、Cloudflare上にチームを作成してメンバーを登録します。登録には少々お時間をいただく場合がありますので、余裕を持って申請してください。
Step 4:招待メールを受信・登録を完了
チーム登録が完了すると、申請したメールアドレス宛にCloudflareから招待メールが届きます。
- 迷惑メールフォルダも確認してください

- メール内の「招待を受諾する」等のリンクをクリックして招待を承認してください

Step 5:ダッシュボードでチームを切り替えて利用開始
招待承認後、Cloudflareダッシュボード(https://dash.cloudflare.com)にログインし、画面左上のアカウント名をクリックして、ハッカソン用チームに切り替えてください。

個人アカウントとハッカソン用チームアカウントを混同しないよう注意してください。作業前に必ずチームが正しく切り替わっていることを確認してください。
申請締切
- 申請締切はありませんが、ハッカソン当日・直前の申請は登録に時間がかかる場合があります
- 早めの申請を推奨します
4. 基本的な使い方
前提環境の準備
CloudflareへのデプロイにWrangler CLI(公式ツール)を使用します。インストールにNode.jsが必要です。
Macの場合
方法1.画面上部のSpotlight検索(⌘Commandキー+スペースキー)を開き、「ターミナル」と入力してEnterキーを押す
方法2. Finderで「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ターミナル」をダブルクリック


途中、パスワードや、コマンドラインツールのインストール、関連パッケージのインストール確認などを求められることがありますので、適宜入力、許可をしてください。

Windowsの場合
PowerShellを管理者権限で開く
方法①:画面下部の検索バー(またはWindowsキー)で「PowerShell」と入力 → 「Windows PowerShell」を右クリック → 「管理者として実行」を選択
方法②:Windowsキー+Xキーを押す → 「Windows PowerShell(管理者)」または「ターミナル(管理者)」を選択

PowerShellが古い場合、最新のPowerShellをインストールするように案内されます。その場合は、新しいPowerShellをインストール後に、実施してください。


Wrangler CLIのセットアップ
Wranglerをインストール後、ハッカソン用チームアカウントにログインします。
ブラウザが起動し、Cloudflareダッシュボードへのアクセスを許可する画面が表示されます。許可後、ターミナルに「Successfully logged in」と表示されたら完了です。



ログイン時は必ずハッカソン用チームアカウントを選択してください。個人アカウントでログインするとハッカソン用リソースへアクセスできません。
認証に時間がかかると、タイムアウトでログインができません。その場合は、再度ログインをターミナルから実行してください。
Workers: サーバーレス関数のデプロイ
Workersは HTML・CSS・JS・画像などの静的アセットを直接配信できます。フロントエンドとAPI(バックエンド)を1つのWorkerにまとめてデプロイしたい場合は、wrangler.tomlに を追加します。
静的アセットへのリクエストはPages同様無料です。Durable Objects・Cron Triggers・より充実したObservabilityなど、Pagesにはない機能も利用できます。新規プロジェクトではこちらの方法から始めることをおすすめします。
Pages: 静的サイト・フロントエンドのデプロイ
React・Vue・静的HTMLなどのフロントエンドをビルドした後、Pagesで公開できます。
近年はPagesではなくWorkers(静的アセット機能)でフロントエンドも含めて一体的にデプロイする方法が主流になりつつあります。新規で作る場合はWorkersでのデプロイもご検討ください。
R2: オブジェクトストレージ
画像・動画・ファイルなどのオブジェクトを保存・配信したい場合はR2を使用します。S3互換のAPIに対応しているため、既存のS3向けツールやSDKもそのまま活用できます。
R2はS3互換なので、S3 SDKをそのまま使用できます。エンドポイントURLはCloudflareダッシュボードの各バケット項に記載されています。
5. 重要な注意事項
利用期限・権限変更について
- 2026年9月末にハッカソン用チームの権限が停止となります
- Cloudflareアカウント自体はそのまま終了後も継続使用できます(個人プランの範囲内)
- Paidプラン相当の権限が必要な作業は期間内に完了させてください
禁止事項
- ハッカソンの成果物開発以外の目的での利用
- 他のチームのリソースへの不正アクセス・干渉
- 大量のコンピューティングリソースを使用する学習やマイニング
- Workers AIにおいて、Cloudflareホスト型かつ入出力いずれかの単価が$1/1M tokenを超えるモデル、およびサードパーティ製の高額なモデル(例:gpt-5.6シリーズ、claude-sonnet-5、claude-opus系、gemini pro系等のフラッグシップモデル)を使用すること
- 個人情報・機密情報の不正な取り扱い
- 法令およびCloudflare利用規約に違反する行為
セキュリティ責任
各チームは、自分たちのリソースおよび公開したサービスのセキュリティに責任を持ちます。以下の点に必ず注意してください。
- APIキー・シークレットは必ずSecrets Storeまたは環境変数で管理し、ソースコードに直記きしない
- 公開リポジトリに認証情報が含まれないよう心がける
- 不必要な公開アクセススコープを持たせない(Access等で適切に制限)
不審なアクセス・情報漏洩などのインシデントを発見した場合は、ただちにSlack #03_事務局への質問 で報告してください。
免責事項
東京都及びハッカソン事務局は、本サービスの利用に関連して参加者又は第三者に生じたいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
6. トラブルシューティング / FAQ
Q. wrangler loginが成功するのにデプロイ時に権限エラーが出る
A. ログインしているアカウントが個人アカウントのままになっている可能性があります。wrangler logout を実行してから再度 wrangler login でハッカソン用チームアカウントを選択してください。
Q. Pagesデプロイ後のURLが分からない
A. デプロイ完了後にターミナルに表示されるはずです。またcloudflarepages.devドメインの形式でCloudflareダッシュボード > Pagesからも確認できます。
Q. 申請したのに招待メールが届かない
A. 迷惑メールフォルダをご確認ください。数時間内に届かない場合はSlack #03_事務局への質問 でお知らせください。
Q. Wranglerコマンドが見つからない
A. Node.jsのインストール後にターミナルを再起動してください。Windowsの場合はPowerShellを再起動するのが必須です。
7. サポート・お問い合わせ
不明点がある場合は、Slackでお問い合わせください。
- Slackチャンネル:#03_事務局への質問
- Cloudflare公式ドキュメント:https://developers.cloudflare.com/
技術的な問題はCloudflare公式ドキュメントやWranglerのREADMEもご参照ください。その上で不明な場合はお気軽にチャンネルへどうぞ。
8. 利用終了に関する留意事項
期間終了後のサービス状態
- 2026年9月末にハッカソン用Paidプラン相当の権限が停止されます
- Cloudflareアカウント自体はそのまま個人プランに切り替わります
- デプロイ済みのWorkers・Pagesは権限停止後に動作しなくなります
退出前に必ず行うこと
期間終了前に必ず大切なデータ・コードのGitHubバックアップを完了させてください。R2・D1などのデータクラウドストレージに保存されたデータは権限停止後にアクセス不可になります。
- R2・D1などのデータはダンプ・ファイルエクスポートで保全
- Workers・PagesのソースコードはGitHubにプッシュ
- Secrets Storeの内容は安全な場所にメモ
9. 付録
関連リンク
- Cloudflareダッシュボード: https://dash.cloudflare.com
- Cloudflare 開発者ドキュメント: https://developers.cloudflare.com/
- Wrangler CLIドキュメント: https://developers.cloudflare.com/workers/wrangler/
- Cloudflare Workersドキュメント: https://developers.cloudflare.com/workers/
- Cloudflare Pagesドキュメント: https://developers.cloudflare.com/pages/
用語集
- Workers—サーバーレスにコードを実行するデプロイメントユニット。サーバーのプロビジョニング不要
- Pages—静的コンテンツやJAMstackフレームワークのフロントエンドをホスティングするサービス
- Wrangler—Cloudflareの公式CLIツール。デプロイ・テスト・設定管理に使用
- R2—CloudflareのS3互換オブジェクトストレージ。エグレス料金なし
- D1—SQLiteベースのCloudflareネイティブSQLデータベース
- エッジネットワーク—ユーザーの最寄りのデータセンターで処理するアーキテクチャ。レイテンシの削減実現